漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ホースメーカー「ニチリン」 申告漏れ4億円 大阪国税局指摘(朝日新聞 1/28)

「申告漏れ?」→「所得隠し」記事。今回はわりと詳細が明らかな内容です。 …… 東証2部上場の自動車用ホースメーカー「ニチリン」(本社・神戸市)が大阪国税局の税務調査を受け、2017年までの5年間で約4億1千万円の申告漏れを指摘されたことがわかっ…

富裕層にとっての消費税とは。(1/25朝日新聞「耕論」(2))

先日の消費税増税に関する朝日新聞記事について、考えたことの続き。富裕層という立場からのポジショントーク全開です。 ■富裕層への増税、経済滞る(冨田和成さん 金融情報メディア運営・ZUU社長)

所有者不明土地 増加防止へ提言 有識者会が新組織案(朝日新聞 1/28)

これは本当に大きな問題です。 所有者不明土地の受け皿づくりを 有識者の研究会が提言朝日新聞 2019年1月28日 所有者が分からない土地が増えるのを防ぐため、有識者でつくる民間の研究会が、土地の譲渡の受け皿となる組織を新設する提言をまとめた。国土交通…

2018年投信運用状況の総括。(「知りたい投信」1/28 石原敬子先生)

2018年の投信市場は「投資は長期で」を地でいくような年。18年の主要分類の平均騰落率が17年のほぼ裏返しで、主要分類のうち運用成績がプラスだったのは国内の不動産投信(REIT)に投資する投資信託と、円建ての債券投信だけだったようです。

1/25朝日新聞「耕論」について思うこと。(1)

朝日新聞の「耕論」はいつも興味深く読んでます。教科書通りに異論を併置して、多様性・議論の深まりを狙っているところも好感がもてます。もっとも、森達也先生も繰り返し指摘されているように、併置すればいいといいうものでもないし、その紙面上の構成、…

吉田秀和、丸谷才一、小林秀雄、柳瀬尚紀。

昨日の吉田秀和先生つながりで、今日は過去の丸谷才一氏による「吉田秀和全集」の記事を。 吉田秀和 ✕ 小林秀雄 のからみがおもしろいです。 『吉田秀和全集』完結 (朝日新聞2004年 11/9「袖のボタン」 丸谷才一) この十一月で「吉田秀和全集」全二十四巻…

「今は体の半分なくなったよう」 妻を失った吉田秀和の悲しみ

大事な人を失った悲しみ。 その悲しみの大きさは、その人にしかわかりません。 音楽評論家の吉田秀和さん(90)が、このところ休筆を続けている。本紙「音楽展望」のファンには気になるところだが、昨年11月に妻のバルバラさんを亡くし、「心の空白」を埋め…

ふるさと納税、賛成/反対 首長による両論併記記事。

ふるさと納税、昨日の続きです。 朝日新聞 10月3日「耕論」より。 実は昨日の森信先生のコメントは3つ目のコメントでして、その前にザックリとふるさと納税に賛成/反対の地方自治体の首長の主張(シャレではありません)が掲載されていました。 www.asahi.c…

ふるさと納税、制度の根本の見直しが必要では?(森信茂樹)

これもすごい。森信茂樹先生による「ふるさと納税へのコメント。年末の発掘記事のうちのひとつです。 朝日新聞、2018年 10月3日「耕論」。「制度の根本見直しが必要 森信 茂樹(もりのぶ しげき)さん 東京財団政策研究所 研究主幹」

日本の歴代首相の簡単な覚え方

この要約、素晴らしいです。 とりあえず、この131字をお読みください。 日本の歴代首相の簡単な覚え方を教えよう。敗戦から1954年までの首相は元外交官だ。占領軍と交渉するのが首相の重要な仕事だったからだ。55年から80年代までの首相は元官僚か地方のボス…

Kindle日替わりセール『神罰1.1』・『コミPo!』、『Search Inside Yourself』

忙しい日々が始まりました。 わたしが勤務する税理士法人 水無瀬野も、いつのまにか繁忙期に突入してしまいました。とにかく目の前の仕事をこなすことに追われています。 そんなとき、心の慰めとなるのは、意外にもこんな本だったりします。 田中圭一最低漫…

「老後資金は3,000万円」の根拠、ゴールベースアプローチによる資産運用。

老後資金はいくら必要なのか? 一般的には、とりあえずの概算金額として3,000万円くらい必要、とされています。しかし、この金額の根拠だとか、概算というのがどれくらいの「おおよそ」なのか、についてわたし自身すらすらとは答えられませんでした。 そんな…

納税者よ変われ どう払いどう使う 「お任せ」やめよう(三木義一先生インタビュー)

3年近く前の記事ですが、これも年末に発掘しました。 民間税調の発足は画期的な出来事でした。当時のその熱が感じられる記事です。 「税は誰が決めるのか」 民間税制調査会座長 三木 義一さん 朝日新聞 2016年 3月16日記事 納税者よ変われ どう払いどう使う …

Google日本法人、「グーグル合同会社」35億円申告漏れで10億円の追徴税額。

このニュースに関して、どういう感情を抱けばいいのか…。やっぱり「ガッカリ」という感情が一番近いのだろうと思います。 グーグル日本法人、35億円申告漏れ 東京国税局が指摘朝日新聞 2019年1月15日 米グーグルの日本法人がシンガポール法人との取引をめぐ…

落合陽一氏・古市憲寿氏の対談について(「文芸時評」磯崎憲一郎先生 朝日新聞2018年12月26日掲載)

今日はなんというか、ガッカリした記事をひとつだけ…。 書き手は小説家の磯崎憲一郎先生。 この連載、「文芸時評」なので文学関係でして、今回は作品よりも作家の姿勢、思想に焦点が当てられています。 大きく3部構成の今回の1部は笙野頼子先生の「返信を…

仮想通貨を生かす道 (朝日新聞 2018年2/22 経済気象台)

サトシ・ナカモト? そうそう、こんな記事もありました。 去年の年初は、投機の対象として仮想通貨が盛り上がりましたね。大きな声ではいえませんが、わたしもこの波に乗ろうとして損をしたクチです。当時、なにやら皆がこの仮想通貨に浮足立っている時に、…

18年度ふるさと納税受入額第1位は静岡県小山町、国税徴収官が覚醒剤使用容疑。

1月11日の朝日新聞は興味深い記事が多かったです。 とりあえず、税理士関係から2つほど。 静岡県小山町、ふるさと納税249億円 理由はギフト券 静岡県小山町の2018年度の「ふるさと納税」の寄付金の受け入れ額が昨年末の時点で約249億円に達し、前年度の約9倍…

「人間賛歌」描いて四半世紀(荒木飛呂彦先生インタビュー続き 朝日新聞 2013.9.14)

昨日の荒木飛呂彦先生インタビューの続き。 というか、紙面上はこちらの方が先で、朝日新聞の土曜版、beの1面(!)です。 「GUCCI ✕ 荒木飛呂彦」イベント時の記事です。スキャンデータに、新聞の折り目が残ってしまったのが残念。でも、会場の雰囲気は伝わ…

「泣きながら描く。」(荒木飛呂彦先生 インタビュー、朝日新聞 2013年 9/14 フロントランナー)

これはすごい! ずっともう一度読みたいと思っていた、『ジョジョリオン』開始直後の、荒木飛呂彦先生の朝日新聞インタビューです。年末に発掘しました!

「NPO法人の会計と税務」(税理士 橋本俊也先生 『近畿税理士会』 第653号 平成30年9/10)

NPO法人の会計と税務についてのプロフェッショナルセミナー。いわゆる税理士研修です。顧問先にNPO法人もいらっしゃいますし、何よりわたし自身、NPO法人を運営している身です。ちょうど時間に余裕がある時期だったので、出席しました。 これは「近畿税理士…

ウンベルト・エーコを悼む。(朝日新聞 2016年3月3日)

今回も年末の整理により発掘したスクラップ記事です。 そうか、エーコ氏がなくなってもうすぐ3年になるんですね。 【ウンベルト・エーコさん追悼】和田忠彦氏 2月19日夜(日本時間20日朝)に亡くなったイタリアの作家・哲学者のウンベルト・エーコさんを悼み…

遺言内容と異なる遺産分割の際の遺言執行者の関与について(『近畿税理士会』 第653号 平成30年9/10)

業界紙『近畿税理士会』の記事です。 実務では想定外のことが起こるのは日常茶飯事ですが、特に相続案件は何が起こるかわかりません。民法、家族法に関しては弁護士の先生から話をうかがうのが最も信頼でき、速い解決法です。 「遺言内容と異なる遺産分割の…

蓮實重彦先生による2014年W杯を語る。(朝日新聞 2014年 7月19日)

蓮實先生って、スポーツについてもおもしろいこと書かれてるんですよね。相変わらず、部屋の整理で発掘したものから。ずいぶん昔の記事が出てきました。サッカーに関するこのインタビュー、まさに蓮實節全開。いま読んでも面白いので全文引いておきます。瀬…

「内部留保課税の可否」と麻生太郎。

2017年の朝日新聞、「経済気象台」から(10/26)。それと、いまさらですが麻生太郎財務大臣はスーツの着こなし完璧です。

「第51回 租税教育セミナー」レポート(『近畿税理士会』第654号 平成30年10/10)

近畿税理士会主催の租税教育セミナーでの辛坊治郎氏による講演レポート。これ、これ、行きたかったのですが、申し込みが遅かったせいで、定員に達ししたため締め切られてしまったセミナーです。

地方税に関する貴重な研究成果の発表(第3回 近畿税理士会研究討論会)

『近畿税理士会』第654号(平成30年10/10)から。 地方税に関する貴重な研究成果の発表 プロフェッショナルセミナー ~第3回 近畿税理士会研究討論会~ 8月7日、エル・おおさかにおいて、プロフェッショナルセミナー「第3回近畿税理士会研究討論会・地方税…

「税理士が知っておくべき最近の租税裁判例」(青山学院大学学長 三木義一先生、『近畿税理士会』第654号 平成30年10/10)

三木義一先生による税理士全国研修のまとめ記事。『近畿税理士会』第654号(平成30年10/10)からです。 この研修、生で聴きたかったのですが、この時期は法人設立などで本当にバタバタしておりまして会場に足を運べませんでした。その後、ビデオ研修を受けま…

NPO法人 F. A. S. T. エクスペリエンス を設立しました。

こんにちは。 税理士の佐藤です。今日はひとつ、まじめな話をさせてください。 「財務(=Finance)」「会計(=Accounting)」「社会保険(=Social insurance)」「税(=Tax)」。それぞれの英語の頭文字をとって、わたしはこれらの分野の知識を「FAST分野の知識」と…

まだまだ続く「呉座勇一 × 百田直樹『日本国紀』」。「文化」は「政治」が安定してこそ隆盛する。

先日の呉座勇一による百田直樹氏の『日本国紀』に対する批判の続きです。とうとう4週連続。ここまで批判が続くと、ちょっと『日本国紀』を読んでみたくなりますね。

『転がる魂 内田裕也』(2) 「監督、『遺言』ってタイトルだけは勘弁して。」

昨日の続きです。 フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』で放送されたこの作品から、内田裕也氏の言葉を引いていきます。 音楽に出会ったのは中学の頃。エルヴィスに出会ったのね。ジョン・レノンと同じですよ。……何と表現したらいいか…