漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

Google日本法人、「グーグル合同会社」35億円申告漏れで10億円の追徴税額。

このニュースに関して、どういう感情を抱けばいいのか…。やっぱり「ガッカリ」という感情が一番近いのだろうと思います。

 

 

グーグル日本法人、35億円申告漏れ 東京国税局が指摘
朝日新聞 2019年1月15日


 米グーグルの日本法人がシンガポール法人との取引をめぐり、東京国税局から2015年12月期に約35億円の申告漏れを指摘されたことが関係者の話でわかった。追徴税額は過少申告加算税などを含め約10億円で、すでに修正申告したという。

 申告漏れを指摘されたのは「グーグル合同会社」(東京都港区)。関係者によると、同社はシンガポール法人の日本でのインターネット広告などの業務を支援し、報酬として、経費に一定率を上乗せした金額をシンガポール法人から受け取っていた。シンガポール法人は、日本を含む主にアジア地域の広告主から広告料を受け取り利益を上げていたという。

 同国税局は、この仕組みについて、本来はグーグル合同会社が計上すべき所得の一部がシンガポール側に移されていると判断。報酬を日本法人の経費に連動させるのではなく、シンガポール法人が得た広告料収入などに連動させるべきだとして、約35億円の申告漏れを指摘した模様だ。シンガポールは、法人税率が日本の半分程度という。

 グーグルをはじめとした巨大IT企業が国境を越えてどのような事業取引 をしているかは情報が乏しく、「税逃れ」対策が各国で課題になっている。

 

またシンガポール! 

 

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桁違いの高額所得者の節税を考える際に真っ先に名前が挙がる国です。

Googleよ、お前もか……! グーグル信者のわたしもびっくりです。

そして、この記事の翌日に、すぐに続報があげられました、

 

利益移転と認定か グーグル35億円申告漏れ 国税指摘

朝日新聞 2019年1月16日

 米グーグルの日本法人「グーグル合同会社」(東京都港区)が、東京国税局から約35億円の申告漏れを指摘されたことがわかった。グーグルの収益の柱であるインターネット広告をめぐり、日本よりも税負担の軽いシンガポールの法人に利益を移したと認定された模様だ。巨大IT企業への適正な課税のあり方は世界的な課題となっている。

 追徴税額は2015年12月期に過少申告加算税などを含め約10億円とみられる。日本法人は「15年の移転価格について修正をした。このような修正申告は通常の税務実務でよく行われるもので、不正行為や租税回避ではない」とコメントした。

 関係者によると、グーグル合同会社は日本での広告主への営業活動などを通じ、グーグルのシンガポール法人の広告業務を支援する仕組み。シンガポール法人が日本やアジア地域の広告主から広告料などを受け取り、グーグル合同会社に広告業務の支援の報酬を支払っていた。

 シンガポール法人は広告料収入が伸びれば売り上げが伸びるが、日本法人の報酬額は経費の8%と定められていて経費に連動するため、日本法人の利益が低く抑えられる形になっていた。(花野雄太)

 

「追徴税額は過少申告加算税などを含め約10億円で、すでに修正申告した」らしいです。修正申告した、ということは誤りを認めた、ということでしょう。

節税、というか租税回避スキームを利用したことでしょうが、綻びがあったわけです(あるいは、はじめから納得していたが、指摘により修正申告に応じた、とか)。

今後の報道に注意したいと思います。

 

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