漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

日本の歴代首相の簡単な覚え方

この要約、素晴らしいです。

とりあえず、この131字をお読みください。

 

日本の歴代首相の簡単な覚え方を教えよう。敗戦から1954年までの首相は元外交官だ。占領軍と交渉するのが首相の重要な仕事だったからだ。55年から80年代までの首相は元官僚か地方のボスで、自民党の黄金時代を築いた。90年代以降の首相は多くが2世か3世で、日本は長期低落している。

 

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お見事! 

出典は、 小熊英二先生の朝日新聞連載記事、論壇時評『世襲化と格差』(10月27日付)です。

 

研究者には2種類あります。

ひとつめは、まったく新しい着想・発想を提示し、さらにその分野を切り拓き、ガンガン掘り下げていくタイプ。

ふたつめは、従来の錯綜した情報・現況を整理してわかりやすくまとめて、業界外に伝えるタイプ。

わたしの学生時代のある友人は、いみじくもこの2つのタイプを「天才」と「秀才」と分類しました。この分類でいくと、冒頭の小熊先生のことばは、後者のタイプに分類されると思います。

世間一般のでは、前者のタイプを評価する傾向があるように思われますが、まず、必要なのは後者のタイプ。研究者ではありませんが、池上彰氏や林修先生、辛坊治郎氏などの功績を考えるとわかりやすいかと。この小熊先生のような、シャープで鮮やかな切り口には感心してしまいます。

目新しい研究ではなく、状況の整理も立派な研究者の仕事。それにより、考える材料が与えられ、考えることが可能となるからです。

少し昔の記事ですが、そんなことを考えたので書きとめておきます。