漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

藤原清登「僕がジュリアードとバークリーで学んだこと:音楽で生きていくための51のルール」

わたしの趣味は音楽で、いまもトランペットを吹いています。 高校の頃は、今よりももっと真面目に音楽のことを考えていました。 そのときから約30年後、ふと、こんな本を目にしたので手に取りました。 僕がジュリアードとバークリーで学んだこと: 音楽で生き…

『街とその不確かな壁』村上春樹

街とその不確かな壁 作者:村上春樹 新潮社 Amazon 読みました。 『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』のリライトだというので恐る恐る手に取りました。というのも、『世界の終わりと~』は、『ねじ巻き鳥クロニクル』と並んで、わたしが村上春…

「料理人」と「料理研究家」の違い。あと、「悟性」をめぐって。 ー『一汁一菜でよいと至るまで』(土井善晴)

音楽の本ばかり読んでいて、少し飽きてきたので、「口直し」に読みました。 一汁一菜でよいと至るまで(新潮新書) 作者:土井善晴 新潮社 Amazon 料理は日常的にこなしています。 決してきちんとしたものではありませんが、まあ、どうにか家族が食べられるも…

『タイタンの妖女』 カート・ヴォネガット・ジュニアの時間/歴史観。

やっと読みました、カート・ヴォネガット・ジュニア。 文庫タイタンの妖女 ノーブランド品 Amazon カート・ヴォネガット・ジュニアは、これも長いこと積読状態だった作家。 何度か、何冊か手を付けるのだけど、そのたびに挫折してしまったのだが、この夏、勢…

『アメーバ経営』(稲森和夫)再読。

ずっと前に読んだ本。 思うところあり、再読した。 アメーバ経営 (日本経済新聞出版) 作者:稲盛和夫 日経BP Amazon 「アメーバ経営」とは、一技術者であった稲盛が、予想以上に大きくなった事業の経営者となったときに試行錯誤によって創り出した経営方法だ…

『六人の噓つきな大学生』 …これって、アレへのオマージュですよね?

家族に勧められたこの本ですが、いや、おもしろかったです。 寝食忘れて(といっても数時間ですが)一気に読んでしまいました。 六人の嘘つきな大学生 (角川文庫) 作者:浅倉 秋成 KADOKAWA Amazon 映画化するみたいですし、特にわたしがこの本について言葉を…

伊藤計劃2冊。『虐殺器官』と『記録Ⅰ』

これも少し前に読んだ本ですが、ここにまとめておきます。 2冊続けて読んで、すっかりお腹いっぱい。 まず、虐殺器官。 これは、以前にアニメで観たはず、なんですが、よく憶えてません。 最後のルツィアとジョン・ポールのシーンだけは何となく観た気がす…

『ロックの歴史』中山康樹、講談社現代新書、2014年

これも少し前に読んだ本。 ロックの歴史 (講談社現代新書) 作者:中山康樹 講談社 Amazon ふと中山康樹が読みたくなって、積読地帯から引っ張り出した1冊です。 1969年までのイギリス・アメリカロック史、特に両者の交流に重きを置いた本。 これも興味深く読…

『ツイッター哲学 別のしかたで』千葉雅也

この休みに読んだ本ではありませんが、少し前にこんな本を読みました。 社会人になってからは「敬して遠ざけていた」、哲学・思想の本です。 ツイッター哲学 別のしかたで (河出文庫) 作者:千葉雅也 河出書房新社 Amazon 年末年始に、ふとドゥルーズの『シネ…

古書店をめぐる冒険。 ービブリア古書道の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~

本を読んでます。 今日は、以前にメルカリでオマケ感覚で何気なく買ったこの本。 ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫) 作者:三上 延 KADOKAWA Amazon 期待通りにおもしろかったです。 読むものが無い時に少しずつ読…

夏の小旅行。青春18きっぷと、「ジョジョ的」地球の歩き方。

青春18きっぷは、学生の頃によくお世話になりました。5回全部を使い切ることはほとんどなかったけど、それでも割安に帰省できました。 ところで、こんな本をご存じですか? 大阪駅から行く青春18きっぷの旅2024 (LMAGA MOOK) 京阪神エルマガジン社 Amazon …

『ピアノトリオ ーモダン・ジャズへの入り口』マイク・モラスキー、岩波新書(2024)

夏休みになりました。 水無瀬野にも、やっと遅ればせながら働き方改革(?)の影響がやってきて、今年は少し長めのお盆休み。 部屋の片づけをして、積ん読状態の本を読みます。 まずは読みかけのこの本から。 ピアノトリオ──モダンジャズへの入り口 (岩波新…

『虚無への供物』中井英夫、講談社文庫、1964年

やっと読んだよ。 新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫) 作者:中井英夫 講談社 Amazon 新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫) 作者:中井英夫 講談社 Amazon 大学時代、ミステリ好きな友人(島田荘司の『占星術殺人事件』を勧めてくれた男だ)からこの本…

『告白』湊かなえ、双葉文庫、2008年

胸糞が悪くなる小説。 途中まで、読むのが辛くて斜め読みしてページを飛ばすところが何か所もありました。 告白 (双葉文庫) 作者:湊かなえ 双葉社 Amazon 後半読み進めていくと、ああ、これはフィクションだ、そうだこれはフィクションなんだった、と安心し…

『神道はなぜ教えがないのか』、島田裕巳、ベスト新書(KKベストセラーズ)、2013年

前から気になっていた本。 岡田斗司夫氏の YouTube で取り上げられていて、強く後押しされたので読みました。 神道はなぜ教えがないのか (ベスト新書 395) 作者:島田 裕巳 ベストセラーズ Amazon これ、おもしろかったですよ。 個人的には、日本の神道とギリ…

『応仁の乱』呉座勇一、中公新書、2016年

「積読」状態だったこの本、連休前に読了。 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書) 作者:呉座勇一 中央公論新社 Amazon 最近痛感するのは、学生の頃から西洋のことばかり勉強してきて、日本のことに無知なこと。高校で日本史の先生とウマが合わなかった…

『十角館の殺人』綾辻行人、講談社、1987年

「新本格」ミステリの名作、やっと読みました。 十角館の殺人〈新装改訂版〉 「館」シリーズ (講談社文庫) 作者:綾辻行人 講談社 Amazon 島田荘司の『占星術殺人事件』は、学生時代にミステリ好きの友人に勧められて読んだ。で、新本格ならこれも読んどけよ、…

原田マハ、一気読み。

山田五郎さんに導かれて、原田マハを一気読み。セザンヌとルソーをよく書きすぎ。

活字を読む、という快楽。 今村昌弘「屍人荘の殺人」シリーズ

時間が無い時も本を読もう。ガンガン読める本として、わたしはミステリを読みます。

「億り人」になるには、初期の大きな資金調達と、安定した現物投資が大事。 ー『1年で億り人になる』戸塚真由子

『1年で億り人になる』戸塚真由子、サンマーク出版、2022年 1年で億り人になる 作者:戸塚 真由子 Amazon 「億り人」になるには、最初に大きな資金調達をして、リターンの安定した現物投資をすべき。 ベストセラーのこの本、少し前に読みました。 タイトル…

岡田斗司夫ショック。 ー読書メモ 2023年 1/4半期(4)

遅ればせながら、ラジオ文化にはまっています。 きっかけはサンドウィッチマンの「東北魂」。 深夜に一人で孤独に仕事をしながら、大好きなサンドウィッチマンに救ってもらいました。それからそのまま「ザ・ラジオショーサタデー」を聴き続け、江頭2:50…

ベストセラー3冊。 ー読書メモ 2023年 1/4半期(3)

読んだ本の備忘録の続き。 ベストセラーは、ベストセラーである、ということに意味があります。 内容云々とは別に、なぜその本がベストセラーになっているかを考えながら読むと勉強になります。 ドンキにはなぜペンギンがいるのか (集英社新書) 作者:谷頭 和…

「見た目が9割」3部作。 ー読書メモ 2023年 1/4半期(2)

読書メモの続き。 ベストセラーも、できるだけ目を通しておこう。 最近はそう思うようになって、とりあえず、特に仕事に関係がありそうなものはなるべく買うようにしている。 フリマアプリでこの3冊がセットで売られていたので購入。 人は見た目が9割(新潮…

橘玲の衝撃。 ー読書メモ 2023年 1/4半期(1)

みなさんこんにちは。 今年のGWは、政府の公式見解では対コロナ対策も一段落して、 コロナ前の活発なレジャー期間に戻りつつあります。 なんでも、大きい会社では9日連休になるとか。 しかし、3月決算、5月申告の顧問先も多いなか、 税理士としてそんなに…

今年も始まりました! 「小学生のためのお金の教室」3rd シーズン。

これまであまり宣伝してませんでしたが、 「小学生のためのお金の教室」というイベントをしています。 近所の民間学童保育、「NPO法人アフタースクール にじのいえ」様のおけいこプログラムのひとつとして、年間通じて全10回のプログラムです。 おかげさまで…

巻頭インタビュー! 月刊誌『学校事務』様の取材を受けました。

なんと、月刊誌『学校事務』様から取材のご依頼をいただきました! 拙著、『教師のためのお金の教科書』の反響です。

忙中閑あり、忙しいときこそBTTB(Back to the Basic)。

忙中閑あり、雑感あれこれ。 いつのまにか、ヌルっと繁忙期に突入しました。 おかげさまで例年以上に忙しいものの、新製品の導入によりスムーズに作業は進んでいるようです。 今日はひとまず仕事とは別の、文化的な話を。 ここ数年、訃報が続きます。 村上PO…

日本教育新聞様の書評に取り上げられました。

今日はうれしい報告を。 拙著『教師のためのお金の教科書』が、「日本教育新聞」様の書評に取り上げられました! 日本教育新聞 紙面のご紹介 | 日本教育新聞社 日本教育新聞は、「日本最大の教育専門全国紙」とのこと。 本を出すのが初めてなら、書評に取り…

『オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より』、岡田斗司夫 FREEex、幻冬舎新書、2012年

備忘録。 最近、岡田斗司夫さんにハマっています。 オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より (幻冬舎新書) 作者:岡田 斗司夫 FREEex 幻冬舎 Amazon 岡田さんは、悩みのるつぼの回答にあたり、次の思考ツールを使っていたとか。 1 分析 2 仕…

固定資産税課税に誤り。でも、原告弁護士費用は自腹? 

固定資産税の課税をめぐる争いは珍しくありません。 が、弁護士費用について、この争いは注目に値するかと。 固定資産税に誤り でも原告の弁護士費は自腹? (朝日新聞 9月9日) 誤った評価で固定資産税を課税され、裁判で誤りが認められたのに、弁護士費…