漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

奈良県立美術館「ウィリアム・モリス 原風景でたどるデザインの軌跡」

これ、ホント行きたいんだけどなあ……やっぱり無理そうです。

 

 

このイベントを知ったのは朝日新聞の記事。

探したけど、ネットには上がってないみたいですね。

 

ウィリアム・モリス 原風景でたどるデザインの軌跡

 

日常生活そのものを芸術化

 

 産業革命を背景に発展したデザインの概念は、美術とは異なる応用美術として、産業社会の市場原理と深く関わってきた。日本では色や形の構成がデザインと思われがちだが、本来は「計画や設計」を意味する。商品の特徴を視覚的に印象づける手段であり、常に新しいイメージと美しさが求められてきた。

 近代デザインはできるだけ多くの人々と地域に等しく商品を供給することで、コストを抑え、生活環境を標準化することに努めてきたといえる。近代デザインの父と称されるウィリアム・モリス(1834 - 1896)は、英国の裕福な実業家の長男として生まれ、オックスフォード大学で絵画や建築、文学に傾倒した。のちに芸術家、デザイナー、詩人、思想家、著述家、社会運動家など多彩な分野で活躍した巨人だ。

 本展はデザイナーとしてのモリスに焦点をあて、デザイン・工芸作品80点を、大阪芸術大学教授である写真家・織作峰子が撮影したモリスゆかりの風景写真などと組み合わせる。さらに同時開催として。モリスを愛でた奈良県出身の近代陶芸の巨匠・富本憲吉(1886 - 1963)の作品を館蔵品から展示。モリスの思想に傾倒した富本は20世紀はじめに英国へ私費留学し、モリスをいち早く日本に紹介した。

 モリスの思想は、人々を幸福にするものは何かという問いからはじまったようだ。自由と充実した生活は人生を豊かにすると考え、日常生活そのものを芸術化することを理想とした。テキスタイルデザインに優れた業績を残したモリスは、1881年テムズ川支流沿いのマートン・アビーにタペストリーやカーペットなどの織物、捺染、ステンドグラスの工房を開設。染めの技術と色の質にこだわったインディゴ抜染の技法を開発し、代表作となる色彩豊かな「いちご泥棒」や「クレイ」が生まれた。各色を個別に染、刷り、抜くという高度な技法は時間と労力を要し、モリス商会のプリント木綿の中でも最も高価だったが、絶大な人気を誇った。

 晩年は印刷所を設立し、小説を執筆。活字のデザインや装丁などにも打ち込み、暮らしにまつわるあらゆる分野で活躍した。創造性に満ちあふれる日常生活を理想とし、暮らしを総合芸術ととらえたモリス。このようなライフスタイルへの提言は今日のデザインに通じ、その先見の明は天才的といえよう。

美術評論家・加藤義夫)

 

いいなあ。

ここだけの話、わたしは家の玄関にデカデカとモリスの絵を飾ってたりします。

 

 

ポストカードセットも揃えてて、懇意にしてる方への折々の挨拶にしています。

 

いやあ、なんとかして行きたいのですが、行くとなると電車、となると家族で移動はリスクがあるから難しいかなあ、独りで行くのはスケジュールを考え直さないと……まてよ、モリスの作品は商品の大量生産によって生活を豊かにすることを理想としてたので、アウラをまとったオリジナルが展示されてるわけではないよな……なら、無理して訪れることもないか・・・・・・と、いつのまにか行かない理由を探してしまっています。

あと2週間。迷ってます。

 

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迷わず行けよ、行けばわかるさ。(モリス)