漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

「資本金1億円以下」の意味。

久しぶりにいいコラムに出会いました。

惻隠さん、本職は大学教員か何かですか? このコラムを読んだ学生、きっといいゼミ発表しますよ。

 

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朝日新聞(経済気象台)資本金1億円の意味

2021年6月15日

 

 株主有限責任の株式会社の場合、債権者保護の観点から、財政的基礎となる純資産(資本の部)が大きいことが高い評価を得る、との考えが一般的だった。だが、会社法では、起業をしやすくするという政策的な見地から、財務情報の開示強化を図ることを担保したうえで、最低資本金制度を撤廃したのである。そのため、資本金の額は自由に設定でき、ゼロでも良いという論理が導かれている。

 しかし、上場会社の場合、欠損金が生じて債務超過の状態が続けば、上場廃止となる恐れがあることから、資本金と準備金が潤沢であることは健全経営にとって重要である。

 

 ところで、コロナ禍による事業環境の著しい悪化により、資本金を大幅に減らして、「中小企業」に転じる大企業が相次いでいる。すでに1億円への減資を行った大庄、元気寿司、カッパ・クリエイト、チムニーなどの上場会社は、目的について、今後の資本政策の柔軟性・機動性の確保と、税負担の軽減ないしは財務内容の健全化を挙げた。

 

 だが実際は、資本金1億円以下の中小企業の場合、大企業に比べて税務上の優遇措置が認められているからであろう。つまり、法人税率などの軽減税率の適用、外形標準課税の適用除外など、広く節税面でのメリットを享受できるのである。

 

 一方、会計的側面からは、資本の維持拘束性や資本と利益の区分を重視しており、依然として純資産の金額については厳格な対応が求められる。経営の分析指標としても、資本の額は今でも重要な判断指標であることから、自社の資本金額については、経営者自ら、株主・債権者に対して明確な説明を行うことが求められる。(惻隠)

 

なるほど、仰るとおりです。

 

しかし、少し補足を。

記事中の「大庄」はこれ。ブラック企業認定されたこともありました。

 

 

個人的に馴染みがあるのは「やるき茶屋」くらいでしょうか。

 

元気寿司はこれ。

 

カッパ・クリエイトはこれ。

 

これはわたしでもわかります。

かっぱ寿司」でしょ?

 

で、チムニーはこれ。

 

 

勉強になりました。

ところで、惻隠さん、なんでこんなに回転寿司関係の外食産業ばかりなんですか!?

 

あえて消費者(読者)の身近な企業を選んだのでしょうか。

いや、朝日新聞的にブラック企業の摘発? 

それとも、他の業界に目を向けさせないため?

ゲスの勘ぐりかもしれませんが、そんなことを考えてしまいました。