胸糞が悪くなる小説。
途中まで、読むのが辛くて斜め読みしてページを飛ばすところが何か所もありました。
後半読み進めていくと、ああ、これはフィクションだ、そうだこれはフィクションなんだった、と安心して読めるようになった。
テーマは「母の愛」と「肥大化した自意識」。
で、利用される小道具はあざとく、ドギツイ。
けれど、それを気にさせない圧倒的な筆力。
その小説の強度は、どれだけ読者の感情を揺さぶらせたか、で測ることができる。
わたしは好きな小説ではないけれど、『告白』、強度高めの作品です。
『松たか子』が感情を押し殺し、ほとんど無表情で学校の教室で喋っていたシーンが記憶にあるので、映画は以前どこかで観たはず。
でも、その後の流れは憶えてないからながら観だったのだろうか。
『大豆田~』と合わせて、『告白』も観たくなった。
でも、そんな時間ないよ~!
文庫で読みました。