漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

『告白』湊かなえ、双葉文庫、2008年

胸糞が悪くなる小説。

途中まで、読むのが辛くて斜め読みしてページを飛ばすところが何か所もありました。

 

 

後半読み進めていくと、ああ、これはフィクションだ、そうだこれはフィクションなんだった、と安心して読めるようになった。

テーマは「母の愛」と「肥大化した自意識」。

で、利用される小道具はあざとく、ドギツイ。

けれど、それを気にさせない圧倒的な筆力。

 

その小説の強度は、どれだけ読者の感情を揺さぶらせたか、で測ることができる。

わたしは好きな小説ではないけれど、『告白』、強度高めの作品です。

 

松たか子』が感情を押し殺し、ほとんど無表情で学校の教室で喋っていたシーンが記憶にあるので、映画は以前どこかで観たはず。

でも、その後の流れは憶えてないからながら観だったのだろうか。

 

『大豆田~』と合わせて、『告白』も観たくなった。

でも、そんな時間ないよ~!

 

文庫で読みました。