前から気になっていた本。
岡田斗司夫氏の YouTube で取り上げられていて、強く後押しされたので読みました。
これ、おもしろかったですよ。
個人的には、日本の神道とギリシア神話は共通するところが多くあると思ってて、そのあたりも書かれていたのもうれしい。そう考えると、イザヤ・ベンダサンとかは少し的外れなんだよなあ。
そういえば、こういう大きな文化論をするときに、最近感心したのが山田五郎氏のヨーロッパ文化観。
ヨーロッパは、ゴリゴリの禁欲主義のユダヤ=キリスト教(1神教)の世界と、現世の快楽を肯定する享楽的なギリシア=ローマの世界、神秘的・秘教的なゲルマン=北欧の世界の、3つの世界の総合である。
ヨーロッパ史とは、この3つの文化のパワーバランスの歴史であり、それは政治経済、文化のすべてに共通するものである、と。
これには深く納得しました。
というか、これって常識レベルですか?
48にして、やっとこの切り口を知ったわたしは、どれほど人生を無駄にしてきたことか…。
翻って日本のことを考えると、日本は明らかにギリシア=ローマと北欧の要素が強いね。北欧的な神秘主義をベースに、現世享楽的な要素が強い、という感じでしょうか。禁欲的なリゴリズムは合わない気がするなあ。
でも、だからこそコルトレーン的な音楽が異質なもの、憧れとして受けたのかも。
いや、日本人の真面目さって、この2つの土台の上にあるような気がするなあ。
リゴリズムというよりも、職人気質に源を発する器用さなのでは。
というように、こういう大きな話の本はたまに読むと刺激を受けていいです。
いや、おもしろい本でした。
こういう考え方、早いうちに子どもにおしえたいです。