漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

【2019(初夏)東京行①】バローロ、シラーズ、フロンサックの旅。(池袋、新宿)

先日、仕事とプライベート半々で東京出張に行ってきました。

このブログには、あまり日記的な内容のことは書かないようにしているのですが、この出張があまりにも素晴らしかったので、書き留めておくことにします。

今回興味深かったのは、この弾丸東京行が、期せずして「ワインの旅」になったこと。

記事タイトルの「バローロ、シラーズ、フロンサック」のとおりです。

いやあ、どんな短いものでも、旅行っていいものですね。

 

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これはハードな2日間になるな。 

 

家族が布団に入ったあと、JRで京都に向かいながら、独りでそうつぶやきました。

今回の出張は、体力勝負の若手芸人も敬遠するような、高速バスで往復の1泊3日の強行スケジュール。

 

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バスは、ユタカライナーことユタカ交通

 

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期せずして、同僚と同じ名前でした。

 

京都駅八条口アバンティ前24時発、池袋サンシャインシティ6時着。

この「池袋到着」というところにいきなりテンション上がります。

というのも、東上線で20年近く幼少期を送ったわたしにとって、「東京」とは池袋のこと。

朝の早い時間で、まだ人の少ないサンシャイン通りでしたが、

あまりの懐かしさに涙が出そうでした。

 

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! サンシャイン通り……!

ロッテリアを左手に見ながら、東急ハンズまでのこの道、家族でよく通りました。

どこかにシェーキーズもあったと思います。

 

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このビックカメラを背にして池袋駅に向かう道。

着物を着ていた母は、外国人に写真を撮っていい? なんてお願いされて、快く撮影されていました。たしかポロシャツを着ていたわたしが一緒に写ろうとすると、君はいらないよ、と言われたので、わたしはその撮影現場を遠くから眺めていました。30年くらい前の話です。いやあ、われながら、自尊心を傷つけられたエピソードはよく覚えているものです。

 

今回は行けませんでしたが、わたしの青春時代の「東京」である西武も懐かしい場所です。10代をSAISON, PARCOという西武文化を浴びて育った人間にとっては、WAVE とは、HMVタワレコと同じくらい重要な固有名詞なのです(だからこそ、結婚して住むようになった高槻に西武があり、転居当時 WAVE が入っていたのには驚きました。しかも、そのWAVEは、JAZZ、CLUB JAZZに関して、かなり気合の入った仕入れをしていたんです。懐かしいなあ。「東が西部で西、東武~」……ってこれは関係ないですね)。

 

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おいしい生活」(©糸井重里

 西武文化といってわたしが思い出すのはこれです。

 

 

時間も早かったので、友人との待ち合わせの時間までマクドナルドでモバイル機器を充電しながら仕事。

ここで驚いたのは、クルーがほとんど外国人だったこと。

改めて多文化の街であることを実感。

アニメイト的な街でもあるんですよね?

30年前からその兆候はあったものの、ホント、『デュラララ!』な世界じゃないですか。

あ、この時マクドナルドのアイデアは自分でもびっくりするくらいアイデア出ました。

 

 

そのまま新宿、Trattoria Quarto で大学時代の友人とランチ。

 

 

文化的生活において「戦友」である友人と、

いつのまにか立派なコンサルとして活躍する後輩の3人と、

イタリアンのコースに飲み放題で臨みました。

この店は、コンサルの後輩のチョイス。さすが、いい店知ってるなあ。

 

忙しい中、わざわざ昼休みに新宿まで来てくれたのだから、

感謝の気持ちを伝えたい。

そう思って、2人にはそれぞれレコードをプレゼントしました。

 

青春時代を渋谷系音楽とともに過ごした「戦友」の彼女にはこれ。

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Pizzicato Five VS Darlin' of Discotheque / PIZZICATO FIVE

 

一時期おそろしく出回ったレコードなので、もしかしたらダブってしまったかもしれません。ダブっちゃったら、DJするときに2枚使いにでも使ってくれればいいかな。

 

Pizzicato Five VS Darlin’ of Discotheque [12 inch Analog]

Pizzicato Five VS Darlin’ of Discotheque [12 inch Analog]

 

 

CDだったら、これになりますね。

でも、ジャケットで考えると、LPの圧勝。

 

darlin′ of discotheque e.p.

darlin′ of discotheque e.p.

 

 

トランペットを吹く後輩のコンサルにはこれ。

 

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M.F. HORN 4 & 5 : LIVE AT JIMMY'S / Maynard Ferguson

レコードを袋から出した瞬間、後輩は「ファーガソンか…」なんて渋い顔してました。

違うんだ、後輩よ、これは決していらなくなったレコードを処分したいとかそういう気持ちで選んだのではなくて、第一線でコンサルトして活躍する君に、これからもっともっと活躍してほしい、というエールを送る意味で選んだレコードなんだ。

その証拠に、裏面をみてよ。

 

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…ビルと肩を並べるくらい大きくなってほしい、という思いを込めました、たぶん。

願わくは、オフィスの壁にでも掛けておいてほしいね、このレコード。

きっと、

「◯◯は、スーツの趣味はいいけど音楽の趣味は悪いよね」とか、

「◯◯さんって、仕事速いのは憧れるけど、ファーガソンのLPはやめてほしいよね」とか、同僚や後輩に噂されるはず。

……ダメじゃん!

まあ、オフィスでも自宅でも、インテリアとしてでも使ってもらえれば。

CDで聴くならこれかな。

 

M.F. HORN 4 & 5 : LIVE AT JIMMY'S

M.F. HORN 4 & 5 : LIVE AT JIMMY'S

 

  

このコースを十分堪能したわれわれでしたが、

昔話に花が咲いて 悪ノリしてしまい 興が乗ってしまい、飲み放題なのに赤を1本ボトルで注文することに。

ここで選んだのがバローロ

コース終盤、しかも昼間からボルドー系はきついだろう、と選んだのですがこれが大正解。イタリアワインらしく、薄い赤紫、そしてそれにふさわしい爽やかなスミレの香りをベースにしながら、繊細かつ重層的な味わい。

このときのバローロは、去年父と飲んだバローロと同じくらいおいしかった。

品種がどう、産地がこう、ヴィンテージが云々なんてスノッブなうんちくは垂れるつもりは毛頭ないのですが、ワインが素晴らしいのはこういう特別な席を演出してくれるところ。この日のことは、「2019年の新宿のバローロ」として、わたしは一生覚えていくと思います。その後3人とも、この日の午後はこの酒宴を引きずることになるのですが、それもまたいいじゃないですか。

いやあ、後輩にはすっかりお世話になってしまいました。 

高槻に来ることがあったらお返しします! …って、来ることないよなあ。

 

わたしはこのあと、南浦和にある、取引先であり、友人のが経営する美容室『Lupitto』に行くのですが、さすがに長く書きすぎました。

続きは次回に。