漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

中国の人気俳優ファン・ビンビン(范冰冰)さん、23億円脱税(朝日新聞 10/4から)

前回の「税理士」記事に続いて、今回も脱税記事。2カ月近く前の記事になります。

 

 

中国の人気俳優、23億円脱税 謝罪文公表、復帰目指す 追徴課税・罰金146億円

朝日新聞 10月4日 朝刊)

 中国の人気俳優ファン・ビンビン(范冰冰)さん(37)の脱税疑惑をめぐり、国営新華社通信は3日、国税当局がファンさんと関連企業による計約1億4千万元(約23億円)の脱税を指摘し、追徴課税や罰金などとして計約8億8千万元(約146億円)の支払いを命じたと伝えた。約4カ月間、消息が不明だったファンさんは謝罪文を公表し、全額を支払って復帰をめざす考えを表明した。
 同通信によると、ファンさん側は所得を過少申告するなどの手法で脱税。米国の俳優ブルース・ウィリスさんと共演した戦争映画「大爆撃」の出演料も、受け取った3千万元(約5億円)のうち1千万元しか申告しなかった。大爆撃の宣伝用ポスターからはファンさんの姿が消され、上映も延期されるなど映画界に影響が広がっている。
 ファンさんは3日、約4カ月ぶりに自身の中国版ツイッター「微博」を更新。「共産党と国家の素晴らしい政策や人民の応援がなければ、ファン・ビンビンはありませんでした。信頼を裏切ってしまい、申し訳ありません」とする謝罪文を投稿した。今後の活動については「素晴らしい作品をお届けできると信じている」などと記しており、復帰への意欲を示している。
 ただ、国税当局は今年末までに罰金などを納付できなければ、刑事責任を追求するとしている。約3カ月間にファンさんが150億円近い巨額の資金を集められるかが焦点になる。中国のニュースサイトの調査(2017年発表)によると、ファンさんの所得は2億4400万元(約40億円)で、中国芸能界の所得番付でトップだった。ファンさんは謝罪文で「全力を尽くして困難を克服し、資金調達して納付する」としている。
(広州=益満雄一郎)

 

ファン・ビンビンさんとはこの方。

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記事にある「4カ月間の消息不明」とは、中国当局に拘束されていたのでは、とのうわさもあったようです。

 

カンヌに出席した中国の人気女優ファン・ビンビンさん 脱税疑惑で拘束か - YouTube

 

外国の芸能人による脱税報道、と片付けてしまいたいところですが、裏読みをしたくなるのはこれが中国の話だからでしょうか。国家による拘束疑惑もそうですが、そもそもあれだけ監視が強い国で、これだけ高額の脱税が可能だったことにも首を傾げたくなります。もっとも、脱税期間も不明なので、すべて憶測でしか無いのですが。

脱税報道を読むたび思うのは、やはり脱税は労力の割に合わない、ということ。企んでいるときは自分の世界しか見えていないのでうまく誤魔化せそうな気がしますが、帳簿が複式簿記で作成されている以上、証拠は必ずどこかに残ります。そして、隠し続けることの心理的ストレス・疚しさは一生続きます。今回のように露見した場合のイメージダウンは取り返しが付きませんしね。

さて、学生時代はシネフィルを気取って片っ端から映画を見まくっていましたが、結婚し、子どもができてからはずいぶん映画から足が遠のいてしまいました。なので、「ファン・ビンビン」という名前を耳にしてもピンと来ませんでした。そういう自分に少しガッカリですが、仕方ありません。社会人には時間に限りがあります。あれもこれもと趣味を追いかけるのは不可能なのです。