漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

『アメーバ経営』(稲森和夫)再読。

ずっと前に読んだ本。

思うところあり、再読した。

 

 

アメーバ経営」とは、一技術者であった稲盛が、予想以上に大きくなった事業の経営者となったときに試行錯誤によって創り出した経営方法だ。

この経営方法は、従来の部門や支社、事業所をさらに分割した、「アメーバ」と呼ばれる事業単位で事業計画を考えることである。それぞれのアメーバが独立採算を考えて事業に臨むべきであり、そうすることで会社全体の効率が向上し、全社の事業が活性化する。なんといっても「アメーバ」という名称が秀逸で、その名から内容の理解がスムーズ。

再読した際の不満は、事業単位の分割、最小単位の活動の説明はあるものの、アメーバという比喩に込められたもう一つの意味、事業単位の結合についての説明がほとんど見当たらなかったことだ。

ただ、これに関してはわたしが間違って覚えていて、一般的な意味でのアメーバ生物は、分割しても結合しても、すぐにその単位で活動を始めるとおぼえていた。実際は、増殖の際に分裂するだけで、結合はしないとのこと。単にわたしの見識が不足していた/誤っていただけの話だった。この訂正は勉強になった。

 

また、前半部分では、このアメーバ経営と同じくらい、顧客と製品への誠意をかけることが述べられている。そうそう、そういえばそうだった。

というわけで再読完了。